「痩せたい」と思っても、何から手をつければ良いのか分からなかったり、一度は成功したもののリバウンドしてしまったりと、ダイエットに関する悩みは尽きません。この記事では、なぜ太るのかという基本的なメカニズムから、科学的根拠に基づいた食事・運動・生活習慣の改善方法まで、網羅的に解説します。小学生から50代以上の方まで、年代別の注意点もご紹介。リバウンドしない健康的なダイエットで、理想の体を目指しましょう。
痩せる方法の基本原則:消費カロリー>摂取カロリーを理解する
ダイエットを成功させるための最も重要な原則は、非常にシンプルです。それは「消費カロリー」が「摂取カロリー」を上回る状態、いわゆる「アンダーカロリー」を作り出すことです。この大原則を理解することが、あらゆる痩せる方法の基礎となります。
そもそもなぜ太るのか?体重増減のメカニズム
私たちの体は、食事から摂取したカロリーをエネルギーとして活動しています。このエネルギー収支が体重を決定します。
- 摂取カロリー > 消費カロリー:エネルギーが余り、脂肪として体に蓄積される(→太る)
- 摂取カロリー < 消費カロリー:蓄積された脂肪をエネルギーとして使うため、脂肪が減少する(→痩せる)
- 摂取カロリー = 消費カロリー:体重が維持される
つまり、太る原因は「食べ過ぎ」または「運動不足」、あるいはその両方によって、カロリー収支がプラスになっている状態が続くことです。このメカニズムを理解すれば、痩せるために何をすべきかが見えてきます。
基礎代謝とは?痩せやすい体質の鍵
消費カロリーの内訳は、大きく分けて3つあります。
| 消費カロリーの種類 | 割合 | 説明 |
|---|---|---|
| 基礎代謝 | 約60% | 何もせずじっとしていても消費される、生命維持に必要な最小限のエネルギー。 |
| 活動代謝 | 約30% | 運動や家事など、体を動かすことで消費されるエネルギー。 |
| 食事誘発性熱産生(DIT) | 約10% | 食事を消化・吸収する際に消費されるエネルギー。 |
この中で最も大きな割合を占めるのが「基礎代謝」です。基礎代謝が高い人は、同じ生活をしていても消費するカロリーが多いため、太りにくく痩せやすい体質と言えます。基礎代謝は筋肉量に比例するため、ダイエットにおいて筋トレが重要視されるのはこのためです。年齢とともに筋肉量が減少し、基礎代謝が落ちることが、中年太りの一因となります。
1kg痩せるために必要な消費カロリーは約7200kcal
体脂肪1kgを消費するために必要なカロリーは、約7200kcalと言われています。これは非常に大きな数字に感じるかもしれませんが、長期的な目標を立てる上で重要な指標となります。
例えば、1ヶ月で1kg痩せたい場合、
7200kcal ÷ 30日 = 240kcal/日
つまり、毎日240kcalのマイナス収支を作れば、1ヶ月で1kg痩せられる計算になります。これは、ご飯お茶碗1杯分(約150g)程度のカロリーです。「毎日ご飯を1杯減らす」「毎日30〜40分ウォーキングする」といった具体的な行動目標に落とし込むことで、無理なくダイエットを進めることができます。
痩せる方法【食事編】アンダーカロリーを達成する5つの基本
痩せるためには食事が9割と言われるほど、摂取カロリーのコントロールは重要です。しかし、ただ食べる量を減らすだけでは、栄養不足になったり、リバウンドしやすくなったりします。ここでは、健康的に痩せるための食事の基本を5つのステップで解説します。
食事改善のステップ1:PFCバランスを意識する
PFCとは、三大栄養素であるタンパク質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)の頭文字を取ったものです。これらをバランス良く摂取することが、健康的なダイエットの鍵となります。
タンパク質(Protein)の重要性
タンパク質は筋肉や髪、肌の材料となる非常に重要な栄養素です。ダイエット中は特に意識して摂取しましょう。
- 筋肉の維持・増強:タンパク質が不足すると、体は筋肉を分解してエネルギーを作り出そうとします。筋肉が減ると基礎代謝が落ち、痩せにくい体になってしまいます。
- 満腹感の持続:タンパク質は消化吸収がゆっくりなため、満腹感が持続しやすく、食べ過ぎを防ぎます。
- 食事誘発性熱産生(DIT)が高い:タンパク質は、摂取カロリーの約30%が熱として消費されます。これは炭水化物(約6%)や脂質(約4%)と比べて非常に高く、食べるだけでカロリーを消費しやすい栄養素です。
【おすすめのタンパク質源】
鶏胸肉、ささみ、魚(特に青魚)、卵、大豆製品(豆腐、納豆)、プロテインなど
脂質(Fat)の適切な選び方
脂質はカロリーが高いため敬遠されがちですが、ホルモンの材料になったり、細胞膜を構成したりと、体にとって不可欠な栄養素です。重要なのは「質」を選ぶことです。
- 積極的に摂りたい脂質(不飽和脂肪酸):悪玉コレステロールを減らす効果などが期待できます。青魚に含まれるEPA・DHA(オメガ3系)、オリーブオイルやアボカドに含まれるオレイン酸(オメガ9系)などがあります。
- 控えるべき脂質(飽和脂肪酸、トランス脂肪酸):肉の脂身やバター、生クリームなどに多く含まれる飽和脂肪酸は摂りすぎに注意。マーガリンやショートニングに含まれるトランス脂肪酸は、健康への悪影響が指摘されており、極力避けるべきです。
炭水化物(Carbohydrate)との付き合い方
炭水化物(糖質)は脳や体の主要なエネルギー源です。極端に抜くと、集中力の低下や倦怠感、筋肉の分解などを引き起こします。大切なのは「種類」と「量」をコントロールすることです。
- 選ぶべき炭水化物:食物繊維が豊富で、血糖値の上昇が緩やかな「低GI値」の食品を選びましょう。玄米、雑穀米、全粒粉パン、オートミール、そばなどがおすすめです。
- 避けるべき炭水化物:白米、食パン、うどんなどの精製された炭水化物や、砂糖を多く含むお菓子やジュースは、血糖値を急上昇させ、脂肪を蓄積しやすくするため控えめにしましょう。
食事改善のステップ2:食べる順番を工夫する(ベジファースト)
同じ食事内容でも、食べる順番を工夫するだけで太りにくくなります。「ベジファースト」を意識しましょう。
【理想的な食べる順番】
- 野菜・きのこ・海藻類(食物繊維):最初に食物繊維を摂ることで、血糖値の急上昇を抑え、満腹感も得やすくなります。
- 肉・魚・大豆製品(タンパク質):次にタンパク質を摂り、筋肉の材料を補給します。
- ご飯・パン・麺類(炭水化物):最後に炭水化物を摂ることで、食べ過ぎを防ぎます。
味噌汁やスープなどの汁物を最初に飲むのも、胃を落ち着かせ、早食いを防ぐのに効果的です。
食事改善のステップ3:よく噛んで食べる
「一口30回」を目安によく噛んで食べることも、簡単ながら効果的な痩せる方法です。
- 満腹中枢の刺激:噛むことで脳の満腹中枢が刺激され、食欲をコントロールするホルモンが分泌されます。満腹感を得やすくなるため、自然と食べる量が減ります。
- 消化の促進:食べ物が細かくなることで、胃腸への負担が減り、消化吸収がスムーズになります。
- DITの向上:よく噛むこと自体がエネルギーを消費し、食事誘発性熱産生(DIT)を高める効果も期待できます。
食事改善のステップ4:1日1.5L〜2Lの水を飲む
水はカロリーゼロでありながら、ダイエットに多くのメリットをもたらします。
- 代謝の活性化:体内の水分が不足すると、血流が悪くなり代謝が低下します。十分な水分補給は、代謝をスムーズにするために不可欠です。
- 食欲の抑制:食事の前にコップ1杯の水を飲むことで、胃が膨らみ、食べ過ぎを防ぐ効果があります。
- 便秘の解消:水分は便を柔らかくし、排出しやすくします。便秘が解消されると、ぽっこりお腹の改善にも繋がります。
ジュースや清涼飲料水ではなく、常温の水か白湯をこまめに飲む習慣をつけましょう。
食事改善のステップ5:摂取カロリーと消費カロリーを記録する
自分の食生活を客観的に把握するために、食事記録(レコーディングダイエット)は非常に有効です。最近はスマートフォンアプリで手軽に記録できます。
- 現状の把握:自分が何をどれくらい食べているか、無意識の間食などを可視化できます。思った以上にカロリーを摂取していることに気づくことも少なくありません。
- 知識の習得:記録を続けるうちに、自然と食品のカロリーや栄養素に関する知識が身につきます。
- モチベーションの維持:体重や体脂肪の推移と一緒に記録することで、ダイエットの進捗が分かり、モチベーションを維持しやすくなります。
完璧を目指す必要はありません。まずは1週間続けてみるだけでも、食生活の改善点が見えてくるはずです。
痩せる方法【運動編】脂肪燃焼を最大化する組み合わせ
食事改善と並行して運動を取り入れることで、消費カロリーを増やし、より効率的に痩せることができます。また、筋肉をつけることで基礎代謝が上がり、リバウンドしにくい体を作ることができます。運動は「有酸素運動」と「無酸素運動」を組み合わせるのが最も効果的です。
有酸素運動:脂肪燃焼に最も効果的な方法
有酸素運動は、軽〜中程度の負荷を継続的にかける運動で、主なエネルギー源として体脂肪が使われます。
ウォーキング・ジョギングのポイント
最も手軽に始められる有酸素運動です。
- フォーム:背筋を伸ばし、腕を軽く振って、少し大股で歩くことを意識しましょう。
- 時間と頻度:まずは1日20〜30分、週に3回程度から始め、慣れてきたら時間や頻度を増やしていくのがおすすめです。
- タイミング:食後よりも、脂肪が燃えやすい食前(特に朝食前)に行うと効果的と言われています。
サイクリング・水泳の効果
ウォーキングやジョギングが膝に負担を感じる方には、サイクリングや水泳がおすすめです。
- サイクリング:膝への負担が少なく、楽しみながら長距離を移動できます。消費カロリーも比較的高めです。
- 水泳:水の抵抗と浮力により、全身の筋肉を効率的に使いながら、関節への負担を抑えることができます。消費カロリーは有酸素運動の中でもトップクラスです。
20分以上継続するべきか?
「有酸素運動は20分以上続けないと脂肪が燃えない」と聞いたことがあるかもしれませんが、これは古い情報です。運動開始直後から脂肪はエネルギーとして使われています。5分や10分といった短時間の運動でも、合計時間が長くなれば脂肪燃焼効果は十分に期待できます。 細切れの時間でも良いので、まずは体を動かす習慣をつけることが大切です。
無酸素運動(筋トレ):基礎代謝を上げて太りにくい体を作る
無酸素運動(筋トレ)は、短時間で強い力を発揮する運動です。直接的な脂肪燃焼効果は有酸素運動に劣りますが、長期的に見て痩せやすい体を作るために不可欠です。
- 基礎代謝の向上:筋肉量が1kg増えると、基礎代謝が約13kcal上がると言われています。筋肉をつけることで、何もしなくても消費するカロリーが増えます。
- 成長ホルモンの分泌:筋トレを行うと、脂肪分解を促進する成長ホルモンが分泌されます。筋トレ後に有酸素運動を行うと、脂肪燃焼効果がさらに高まるため、「筋トレ→有酸素運動」の順番が最も効率的です。
- ボディメイク効果:体重が同じでも、筋肉量が多い方が体は引き締まって見えます。メリハリのある美しいボディラインを作るのに効果的です。
おすすめの自重トレーニング(スクワット・プランク)
自宅で器具を使わずに行えるトレーニングです。
- スクワット:「キング・オブ・トレーニング」と呼ばれるほど効果的な種目。お尻や太ももといった大きな筋肉を鍛えることができ、効率的に筋肉量を増やせます。
- プランク:うつ伏せで肘とつま先で体を支えるトレーニング。腹筋や背筋など、体幹全体を鍛えることができます。正しい姿勢の維持にも繋がります。
ジムでのマシントレーニング
より本格的に鍛えたい場合は、ジムの利用もおすすめです。
- 正しいフォームの習得:トレーナーの指導を受けることで、怪我のリスクを減らし、効果的に筋肉に刺激を与えることができます。
- 高負荷のトレーニング:自重では難しい高負荷のトレーニングが可能で、より効率的に筋肉を成長させることができます。
運動が苦手な人向けの簡単な痩せる方法
本格的な運動が苦手、時間がないという方でも、日常生活の中で消費カロリーを増やすことは可能です。
日常活動量を増やす(NEAT)
NEAT(Non-Exercise Activity Thermogenesis:非運動性熱産生)とは、運動以外の日常生活で消費されるエネルギーのことです。このNEATを増やす意識が、ダイエットの成否を分けることもあります。
- エスカレーターを階段にする
- 一駅手前で降りて歩く
- こまめに立ち上がってストレッチする
- 掃除や洗濯などの家事をキビキビ行う
- 電話中は歩き回る
これらの小さな積み重ねが、1日の総消費カロリーを大きく左右します。
ながらストレッチ
テレビを見ながら、歯磨きをしながらといった「ながら時間」を活用して、簡単なストレッチやエクササイズを取り入れましょう。
- テレビを見ながら足パカ運動や腹筋
- 歯磨きをしながらかかとの上げ下げ(ふくらはぎのトレーニング)
- ドライヤーをしながらスクワット
痩せる方法【生活習慣編】日常でできる7つの痩せ習慣
ダイエットは食事と運動だけでなく、日々の生活習慣も大きく影響します。痩せやすい体質を作るための7つの習慣をご紹介します。
睡眠時間を7時間確保する
睡眠不足はダイエットの大敵です。睡眠時間が短いと、食欲を増進させるホルモン「グレリン」が増加し、食欲を抑制するホルモン「レプチン」が減少することが分かっています。これにより、高カロリーなものを欲しやすくなり、食べ過ぎに繋がります。毎日7時間程度の質の良い睡眠を確保するよう心がけましょう。
朝日を浴びて体内時計をリセットする
朝起きたら、まずカーテンを開けて太陽の光を浴びましょう。朝日を浴びることで、乱れがちな体内時計がリセットされ、体のリズムが整います。また、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の分泌が促され、精神が安定し、ストレスによる過食を防ぐ効果も期待できます。
湯船に浸かって体を温める
シャワーだけで済ませず、湯船に浸かる習慣をつけましょう。体が温まることで血行が促進され、代謝アップに繋がります。また、リラックス効果により、睡眠の質を高める効果もあります。38〜40℃程度のぬるめのお湯に15分ほど浸かるのがおすすめです。
姿勢を正しく保つ
背筋を伸ばして正しい姿勢を保つだけでも、腹筋や背筋といった体幹の筋肉が使われ、カロリーを消費します。猫背や反り腰は、ぽっこりお腹の原因にもなります。デスクワーク中や歩いている時など、常にお腹を引き締めて背筋を伸ばす意識を持ちましょう。
ストレスを管理する
強いストレスを感じると、ストレスホルモン「コルチゾール」が分泌されます。コルチゾールは食欲を増進させ、特に内臓脂肪を溜め込みやすくする働きがあります。自分なりのストレス解消法(趣味、軽い運動、瞑想、友人と話すなど)を見つけ、ストレスを溜め込まないようにすることが大切です。
間食の選び方を変える
ダイエット中に間食を完全に断つのは、ストレスの原因となり逆効果になることもあります。大切なのは「我慢」ではなく「選択」です。スナック菓子やケーキの代わりに、栄養価が高く、血糖値を上げにくいものを選びましょう。
【おすすめの間食】
- 素焼きナッツ
- 無糖ヨーグルト
- ハイカカオチョコレート
- ゆで卵
- するめ
アルコールを控える
アルコール自体にもカロリーがありますが(エンプティカロリー)、それ以上に食欲を増進させたり、脂っこいおつまみを食べたくなったりする点が問題です。また、アルコールを分解する際に筋肉の分解が促進されるとも言われています。飲む場合は、糖質の少ない蒸留酒(ハイボール、焼酎など)を選び、量を決めて楽しむようにしましょう。
【年代・性別別】痩せる方法のポイントと注意点
痩せるための基本原則は同じですが、年代や性別によって体の状態は異なります。それぞれの特性に合わせたアプローチが必要です。
小学生・中学生が健康的に痩せる方法
成長期における無理な食事制限の危険性
小学生・中学生は、体を作るための非常に重要な時期です。この時期にカロリーや特定の栄養素を極端に制限するダイエットは、成長を妨げるだけでなく、将来の健康に深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。骨や筋肉の発達不全、月経不順などを引き起こすリスクがあるため、自己流の無理なダイエットは絶対にやめましょう。
保護者ができるサポート
子供の肥満が気になる場合、保護者のサポートが不可欠です。
- バランスの良い食事の提供:PFCバランスを考えた食事を3食しっかり用意しましょう。
- おやつの見直し:スナック菓子やジュースを控え、果物やおにぎり、ヨーグルトなどに切り替えます。
- 生活リズムを整える:早寝早起きを促し、睡眠時間を確保します。
- 体を動かす機会を作る:ゲームやスマートフォンの時間を減らし、公園で一緒に遊んだり、スポーツ系の習い事を勧めたりするなど、体を動かす楽しさを教えましょう。
20代・30代の痩せる方法
ライフスタイルの変化と体重増加
20代・30代は、就職、一人暮らし、結婚、出産など、ライフスタイルが大きく変化する時期です。外食や飲み会が増えたり、仕事のストレスで食生活が乱れたり、育児で自分の時間が取れなくなったりと、太りやすい要因が多く潜んでいます。
効率的に結果を出すための時間術
忙しい中でも結果を出すためには、効率化が鍵となります。
- 時短トレーニング:HIIT(高強度インターバルトレーニング)など、短時間で高い効果が得られる運動を取り入れる。
- 食事の作り置き:週末にヘルシーな常備菜を作り置きしておくことで、平日の食事管理が楽になります。
- パーソナルジムの活用:プロの指導のもと、短期間で効率的に体を変えたい場合に有効な選択肢です。
40代・50代以降の女性・男性が痩せる方法
基礎代謝の低下とホルモンバランスの変化
40代以降は、加齢に伴い筋肉量が自然と減少し、基礎代謝が低下していきます。若い頃と同じ食事をしていると、カロリーオーバーになりやすくなります。特に女性は、閉経前後に女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少します。エストロゲンには内臓脂肪の蓄積を抑える働きがあるため、更年期以降は内臓脂肪がつきやすく、生活習慣病のリスクが高まります。
更年期とダイエット
この年代のダイエットは、体重を落とすことだけが目的ではありません。
- 筋トレの重要性が増す:基礎代謝の低下を食い止め、骨粗しょう症を予防するためにも、筋トレは必須です。無理のない範囲で継続しましょう。
- タンパク質とカルシウムを意識:筋肉と骨を維持するために、タンパク質(肉、魚、大豆製品)とカルシウム(乳製品、小魚)を積極的に摂取しましょう。
- 有酸素運動で内臓脂肪を燃焼:ウォーキングなどの有酸素運動を習慣にし、内臓脂肪を減らすことを意識しましょう。
短期間で痩せる方法の注意点と現実的な目標設定
「結婚式までに」「夏までに」など、短期間で結果を出したいという気持ちは誰にでもありますが、焦りは禁物です。
「一週間で5キロ」は可能か?短期ダイエットのリスク
極端な食事制限などで「1週間で5kg痩せた」という話を聞くことがありますが、その内訳のほとんどは水分と筋肉であり、脂肪はさほど減っていません。このような急激なダイエットは、以下のようなリスクを伴います。
- 高いリバウンド率:筋肉が減って基礎代謝が落ちるため、食事を元に戻すと以前より太りやすい体になってしまいます。
- 健康被害:栄養失調、体調不良、肌荒れ、抜け毛、月経不順などを引き起こす可能性があります。
- 精神的な不調:過度な我慢はストレスとなり、摂食障害につながる危険性もあります。
リバウンドしないための目標設定(1ヶ月で体重の5%以内)
リバウンドを防ぎ、健康的に痩せるための減量ペースの目安は、「1ヶ月に現体重の5%以内」です。例えば、体重60kgの人であれば、1ヶ月の減量目標は3kg以内となります。ゆっくりとしたペースに感じるかもしれませんが、体に負担をかけず、脂肪を確実に落としていくためには、このペースが理想的です。
停滞期の乗り越え方
ダイエットを続けていると、順調に落ちていた体重がピタッと動かなくなる「停滞期」が訪れることがあります。これは、体が飢餓状態から身を守ろうとする防御反応(ホメオスタシス機能)によるもので、順調にダイエットが進んでいる証拠でもあります。焦らず、以下の方法を試してみましょう。
- チートデイを設ける:1日だけ摂取カロリーを増やす日(チートデイ)を設けることで、体に「飢餓状態ではない」と認識させ、代謝を再び活性化させる方法です。計画的に行いましょう。
- 運動内容を変える:いつもと同じ運動に体が慣れてしまっている可能性があります。運動の強度を上げたり、違う種目を取り入れたりして、体に新たな刺激を与えましょう。
- 焦らず続ける:停滞期は必ず終わります。「こういう時期もある」と割り切り、これまで通りの食事管理と運動を淡々と続けることが最も重要です。
痩せる方法に関するよくある質問(Q&A)
Q. 痩せる薬や漢方に効果はありますか?
A. 医師が処方する医療用の食欲抑制剤や脂肪吸収阻害薬などには、医学的に効果が認められているものがあります。ただし、これらは肥満症の治療として、医師の診断と指導のもとで使用されるものです。漢方薬は、体質改善を目的としており、むくみや便秘の改善を通じて体重減少をサポートすることはありますが、直接的に脂肪を減らす即効性はありません。市販のサプリメントとは異なり、いずれも専門家の判断が必要です。
Q. 痩せるサプリメントは飲むべきですか?
A. サプリメントは、あくまで食事や運動を補助するものです。脂肪燃焼を助ける、糖や脂肪の吸収を抑えるといった効果を謳う製品もありますが、飲むだけで痩せる魔法の薬ではありません。ダイエットの基本はあくまで食事管理と運動であり、サプリメントに頼りすぎるのはやめましょう。利用する場合は、成分をよく確認し、補助的な役割として捉えることが大切です。
Q. 痩せるにはプロテインが必要ですか?
A. 必須ではありませんが、非常に有効な選択肢です。プロテインは、手軽に質の良いタンパク質を低カロリーで補給できる便利な食品です。特に、食事だけではタンパク質が不足しがちな方や、運動後に効率的に栄養補給をしたい方におすすめです。食事の置き換えとして利用する場合は、栄養バランスが偏らないよう注意が必要です。
Q. 特定の部位だけ痩せることは可能ですか?
A. 残念ながら、「部分痩せ」は科学的に不可能とされています。脂肪は全身から少しずつ均等に落ちていきます。お腹の脂肪だけ、二の腕の脂肪だけを狙って落とすことはできません。ただし、特定の部位の筋トレを行うことで、その部分を引き締め、見た目をスッキリさせることは可能です。
Q. 一番手っ取り早い痩せ方は何ですか?
A. 最も確実で健康的な近道は、食事改善と運動という王道を地道に続けることです。一見遠回りに見えても、これがリバウンドを防ぎ、長期的に理想の体を維持するための唯一の方法です。手軽さを謳う安易な方法には、健康リスクやリバウンドのリスクが伴うことを忘れないでください。
どうしても痩せない場合は医療機関(ダイエット外来)への相談も
自己流で様々な方法を試しても結果が出ない、または健康状態に不安がある場合は、専門家である医師に相談するのも一つの有効な手段です。
医療痩身(メディカルダイエット)とは
医療痩身とは、医師の管理のもと、医学的・科学的根拠に基づいて行われるダイエット治療のことです。内服薬の処方や注射、医療機器などを用いて、より安全かつ効果的に減量を目指します。
GLP-1受容体作動薬について
GLP-1は元々体内にあるホルモンで、食欲を自然に抑制したり、血糖値の上昇を緩やかにしたりする働きがあります。このGLP-1を薬として補充することで、無理なく食事量をコントロールし、体重減少をサポートする治療法です。
脂肪溶解注射や冷却脂肪融解
これらは、特定の部位の脂肪細胞を破壊・排出し、部分的なサイズダウンを目指す美容医療です。食事制限や運動では難しい、気になる部位の脂肪に直接アプローチすることができます。
医師の指導のもとで安全に痩せるという選択肢
ダイエット外来や美容クリニックでは、血液検査などで体の状態を詳しく調べた上で、一人ひとりの体質やライフスタイルに合った最適な痩せる方法を提案してくれます。自己流のダイエットで行き詰まりを感じている方は、一度専門家のカウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。
