「甘いものを食べ過ぎると糖尿病になるよ」と、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。ケーキやチョコレート、ジュースなどを思い浮かべて、不安を感じている方も多いかもしれません。
しかし実際には、「甘いもの=糖尿病の直接的な原因」と言い切るのは正確ではありません。糖尿病、特に日本人に多い2型糖尿病は、甘いものだけで発症する病気ではなく、いくつかの要因が重なって起こります。
とはいえ、甘いものが糖尿病と無関係というわけでもありません。甘いものの摂り方や習慣次第では、糖尿病のリスクを高めてしまうこともあります。
- 「甘いもの=糖尿病」の誤解と本当の原因
- 甘いものが糖尿病リスクを高める仕組み
- 糖尿病になると甘いものが欲しくなる理由
- 糖尿病でも甘いものと上手に付き合う方法
この記事では、糖尿病と甘いものの関係について、「なぜリスクになるのか」「なぜ糖尿病になると甘いものが欲しくなるのか」といった疑問を、医学的な視点から分かりやすく整理します。
漠然とした不安を正しい知識に置き換え、甘いものと上手に付き合いながら、健康的な生活を続けるためのヒントをお伝えします。
糖尿病の直接的な原因は「甘いもの」ではない?真実を解説

「甘いものの食べ過ぎが糖尿病を引き起こす」というイメージは広く知られていますが、医学的には半分正しく、半分誤解と言えます。
糖尿病、特に日本人の多くを占める2型糖尿病は、一つの原因だけで発症する病気ではありません。遺伝的な体質に加え、食生活、運動習慣、体重の増加、ストレスなど、さまざまな要因が長年にわたって積み重なることで発症します。
甘いものは、その中の一要因にすぎません。本当に問題となるのは、甘いものを日常的に多く摂ることで起こる体の変化です。
この仕組みを正しく理解することが、糖尿病を予防するうえでの第一歩になります。
甘いものの過剰摂取が引き起こす「肥満」が最大のリスク要因
2型糖尿病の発症において、最も大きなリスク要因とされているのが肥満、特に内臓脂肪の蓄積です。
甘いものに多く含まれる砂糖や果糖ぶどう糖液糖は、高カロリーでありながら満腹感を得にくく、知らないうちに摂取量が増えやすい特徴があります。
甘いものを日常的に摂り過ぎると、次のような流れで糖尿病リスクが高まります。
- 摂取カロリーが消費量を上回る
- 余ったエネルギーが脂肪として蓄積される
- 内臓脂肪が増え、インスリンが効きにくくなる
- すい臓に過剰な負担がかかる
内臓脂肪から分泌される物質の中には、血糖値を下げる唯一のホルモンであるインスリンの働きを弱めてしまうものがあります。この状態を「インスリン抵抗性」と呼びます。
インスリンが効きにくくなると、すい臓はより多くのインスリンを分泌し続けなければならず、その負担が長期間続くことで、糖尿病の発症へとつながっていきます。
血糖値スパイクとは?甘いものがすい臓に与える深刻な負担
甘いものが糖尿病リスクを高める理由として、もう一つ重要なのが血糖値スパイクです。
食後に血糖値が急上昇し、その後急激に下がる状態を指します。特に、空腹時に甘いお菓子やジュースを摂った場合に起こりやすくなります。
血糖値スパイクが起こると、体内では次のような反応が起こります。
- 血糖値が一気に上昇する
- すい臓から大量のインスリンが分泌される
- 血糖値が急降下し、強い空腹感や眠気が出る
この血糖値の乱高下は、血管にダメージを与え、動脈硬化を進める原因になります。さらに、インスリンを分泌し続けるすい臓にも大きな負担がかかります。
こうした状態が長年続くことで、すい臓のインスリン分泌能力が低下し、糖尿病の発症につながっていくのです。
糖尿病は砂糖だけが原因ではない!炭水化物・脂質との関係
糖尿病というと砂糖だけが悪者にされがちですが、血糖値を上げるのは砂糖だけではありません。
体内でブドウ糖に分解され、血糖値を上昇させる栄養素には、次のようなものがあります。
- 主食:白米、パン、麺類
- いも類:じゃがいも、さつまいも
- 果物:果糖を多く含む
特に、白米や食パン、うどんなどの精製された炭水化物は、消化吸収が速く、血糖値が急上昇しやすい傾向があります。
また、脂質の摂り過ぎも間接的に糖尿病リスクを高めます。脂質は高カロリーなため肥満につながりやすく、インスリンの働きを悪くすることが分かっています。
注意したい食品の特徴は次の通りです。
- 糖質と脂質を同時に多く含む
- 食後の血糖値を急激に上げやすい
- カロリー過多になりやすい
糖尿病になると甘いものが食べたくなる原因とは?

「血糖値が高いから甘いものは控えたいのに、なぜか無性に食べたくなる」──このような悩みを抱える方は少なくありません。
実は、糖尿病やその前段階である高血糖状態そのものが、甘いものを欲しやすい体の状態を作り出してしまうことがあります。
これは意志の弱さだけが原因ではなく、血糖値やホルモンの働きが深く関係しています。
血糖値の乱高下による「偽の空腹感」と強い欲求
糖尿病や血糖コントロールが乱れている状態では、血糖値スパイクが起こりやすくなります。
血糖値スパイクが起こると、体内では次のような流れが生じます。
- 甘いものを食べて血糖値が急上昇する
- 大量のインスリンが分泌される
- 血糖値が急激に低下する
血糖値が急に下がると、脳は「エネルギー不足」と誤って判断します。その結果、「早く糖分を補給しなさい」という指令が出され、強い空腹感や甘いものへの欲求が生まれます。
この空腹感は、実際にはエネルギーが不足しているわけではないため、「偽の空腹感」と呼ばれます。
この状態で再び甘いものを食べると、同じ血糖値スパイクが繰り返され、次第に甘いものを欲する悪循環に陥ってしまいます。
インスリン作用不足による「細胞のエネルギー欠乏」
糖尿病の本質的な問題は、インスリンの働きが不足することです。
インスリンが十分に働かないと、血液中にあるブドウ糖を細胞の中にうまく取り込めなくなります。その結果、体の中では次のような矛盾した状態が起こります。
- 血液中には糖があふれている(高血糖)
- 細胞の中ではエネルギーが不足している
細胞がエネルギー不足に陥ると、体は「もっと糖分を摂らなければならない」と判断し、脳に食欲を高める信号を送ります。
特に、短時間でエネルギーになりやすい甘いものへの欲求が強くなるのは、このためです。
ストレスホルモンが甘いものへの欲求を増幅させる
ストレスも、甘いものが欲しくなる大きな要因の一つです。人は強いストレスを感じると、体を守るためにコルチゾールというホルモンを分泌します。コルチゾールには、次のような働きがあります。
- 血糖値を上昇させる
- 食欲を高める
- 高糖質・高脂質食品への欲求を強める
そのため、疲れているときやイライラしているときに、チョコレートやケーキなどを無性に食べたくなるのは、ホルモンによる自然な反応とも言えます。
糖尿病の治療や食事制限そのものがストレスになり、そのストレス解消として甘いものに手が伸びてしまうケースも少なくありません。
【タイプ別】糖尿病と甘いものの関係性

一口に糖尿病といっても、発症の仕組みにはいくつかのタイプがあります。特に重要なのが「2型糖尿病」と「1型糖尿病」です。
この2つは原因が大きく異なるため、甘いものとの関係性もまったく違います。正しく理解しておくことで、不要な誤解や不安を減らすことができます。
2型糖尿病と生活習慣|甘いものの食べ過ぎが発症リスクを高める
日本人の糖尿病患者さんの9割以上を占めているのが2型糖尿病です。
2型糖尿病は、生まれつきの体質に加えて、次のような生活習慣の積み重ねが引き金となって発症します。
- 食べ過ぎ・飲み過ぎ
- 甘いものや間食の習慣化
- 運動不足
- 体重増加・肥満
- 慢性的なストレス
甘いものの過剰摂取は、肥満や血糖値スパイクを引き起こし、インスリンの働きを低下させる要因になります。その結果、すい臓への負担が増え、糖尿病の発症リスクが高まります。
ただし、甘いものそのものが直接の原因というわけではありません。量・頻度・食べ方を見直すことで、リスクを下げることは十分に可能です。
1型糖尿病の原因|甘いものは直接関係しない自己免疫疾患
1型糖尿病は、2型糖尿病とはまったく異なる仕組みで発症します。
このタイプは、自己免疫の異常によって、インスリンを作るすい臓のβ細胞が破壊されてしまう病気です。生活習慣や甘いものの食べ過ぎが原因になることはありません。
1型糖尿病の特徴として、次の点が挙げられます。
- 子どもから大人まで幅広い年齢で発症する
- 発症後はインスリン注射が不可欠
- 甘いものの摂取が原因ではない
そのため、「甘いものを食べていたから1型糖尿病になった」という考え方は、医学的に誤りです。
1型糖尿病の方も血糖コントロールのために食事管理は必要ですが、病気の原因として甘いものが関係しているわけではありません。
補足:2型糖尿病と1型糖尿病の違い
- 2型糖尿病:生活習慣や体質が関係。甘いものの摂り方がリスクに影響
- 1型糖尿病:自己免疫疾患。甘いものは直接の原因ではない
糖尿病なら甘いものはどれくらいまで?摂取量の目安

糖尿病と診断されると、「甘いものはもう一切食べてはいけないのでは」と不安になる方も多いかもしれません。
しかし実際には、完全に禁止する必要はありません。大切なのは、量・質・頻度を意識しながら、血糖値に大きな影響を与えない範囲で楽しむことです。
ここでは、一般的な目安として参考にされることが多い考え方を紹介します。
間食の目安は1日80kcal〜200kcal程度
糖尿病の食事療法では、間食(おやつ)のエネルギー量を1日80kcal〜200kcal程度に抑えることが一つの目安とされています。
ただし、この数値は年齢や性別、体格、活動量、血糖コントロールの状態によって変わります。最終的には、主治医や管理栄養士と相談して決めることが大切です。
参考として、一般的な食品をカロリー別に見ると次のようになります。
- 無糖ヨーグルト:約130g
- 牛乳:約120ml
- せんべい:1〜2枚
- みかん:1個
- 6Pチーズ:1個
- ショートケーキ:約1/2個
- どら焼き:約1個
- バナナ:約2本
- ポテトチップス:約1/3袋
糖質量で考える場合の目安は1日10g程度
カロリーだけでなく、糖質量を基準に管理する方法もあります。血糖値に直接影響するのは糖質であるため、間食から摂る糖質を1日10g程度に抑える考え方です。
糖質10gの目安となる食品は、次の通りです。
- 角砂糖:約2.5個分
- ミルクチョコレート:約20g(4かけ程度)
- ショートケーキ:約1/4個
- コーラ:約100ml
- りんご:約1/3個
最近では、食品パッケージに糖質量が表示されているものも増えています。「低糖質」「ロカボ」と表示された商品を上手に取り入れるのも一つの方法です。
糖尿病で特に注意したいのは「急激に血糖値を上げる」食品
糖尿病の食事管理で最も避けたいのは、少量でも血糖値を急激に上げてしまう食品です。
特に注意が必要な食品の特徴は、次の通りです。
- 吸収が非常に速い
- 液体や精製された形で摂取される
- 糖質と脂質を同時に多く含む
| 種類 | 特に注意すべき点 | 代替案・工夫 |
|---|---|---|
| 清涼飲料水 | 液体のため吸収が非常に速い | 水、お茶、無糖の炭酸水 |
| 菓子パン・洋菓子 | 糖質と脂質の塊で高カロリー | 低糖質スイーツ、ナッツ、ハイカカオチョコ |
| 精製された炭水化物 | 食物繊維が少なく血糖値を上げやすい | 玄米、全粒粉パン、食物繊維の多い野菜から食べる |
清涼飲料水・ジュース類
ジュースや炭酸飲料、スポーツドリンクには、果糖ぶどう糖液糖が多く含まれています。液体のため吸収が非常に速く、血糖値を一気に上昇させます。
喉の渇きを感じたときは、水やお茶、無糖の炭酸水を選ぶのが基本です。
菓子パン・洋菓子
菓子パンやケーキ、クッキーなどは、糖質と脂質を同時に多く含む食品です。血糖値を上げやすいだけでなく、高カロリーになりやすいため注意が必要です。
白米・麺類などの精製された炭水化物
甘いお菓子ではありませんが、白米やうどん、食パンなども血糖値を上げやすい食品です。
量を調整したり、玄米や全粒粉製品に置き換える工夫が有効です。
毎日甘いものを食べると糖尿病になる?習慣化のリスク

「少量だから大丈夫」「毎日食べているけど問題はない」──そう感じている方もいるかもしれません。
しかし、甘いものを毎日の習慣として摂り続けることで、糖尿病のリスクは少しずつ、確実に高まっていきます。
ここで重要なのは、一度に食べる量よりも「頻度」です。小さな負担でも、毎日繰り返されることで体への影響は蓄積されていきます。
甘いものの食べ過ぎで現れやすい初期サイン
血糖値が高い状態が続くと、体はさまざまなサインを出し始めます。これらは糖尿病の初期症状として現れることもあり、見逃さないことが大切です。
次の項目に、いくつ当てはまるかチェックしてみてください。
□喉が異常に渇き、水分をよく摂るようになった
□トイレの回数が増え、尿の量も多い
□しっかり食べているのに体重が減ってきた
□体がだるく、疲れやすい状態が続いている
□食後に強い眠気を感じることが多い
□手足のしびれやピリピリ感がある
□目がかすむ、視力が落ちた気がする
これらの症状は、加齢や疲労と勘違いされやすい点が特徴です。しかし、複数当てはまる場合は、血糖値が高い状態が続いている可能性があります。
痩せていても安心できない「ガリガリ糖尿病」の正体
「太っていないから糖尿病とは無縁」と考えている方も少なくありません。しかし、実際には痩せ型の人でも2型糖尿病を発症するケースがあります。
この状態は、俗に「ガリガリ糖尿病」と呼ばれることもあります。その大きな原因の一つが、筋肉量の少なさです。食事から摂ったブドウ糖の多くは、筋肉でエネルギーとして使われます。
筋肉量が少ないと、次のような問題が起こります。
- 食後の血糖値が上がりやすい
- 血糖を処理する力が弱い
- すい臓への負担が大きくなる
見た目は痩せていても、運動不足で筋肉が少なく、甘いものを日常的に摂る習慣がある場合は、糖尿病リスクが高まります。
糖尿病でも安心!甘いものの上手な選び方・食べ方のコツ

糖尿病があっても、甘いものを完全に我慢する必要はありません。大切なのは、「血糖値への影響をできるだけ小さくする工夫」を知っておくことです。
ここでは、今日から実践できる甘いものとの上手な付き合い方を、選び方・食べ方の視点から解説します。
血糖値が上がりにくい「低GI食品」を意識する
食後の血糖値がどれくらい上がりやすいかを示す指標
GI値が低い食品は、糖の吸収がゆっくり進むため、血糖値の急上昇を起こしにくい特徴があります。
間食やデザートを選ぶ際は、次のような低GI食品を意識すると安心です。
- ナッツ類:食物繊維と良質な脂質が豊富
- 無糖ヨーグルト:たんぱく質が糖の吸収を緩やかにする
- チーズ:糖質が少なく満足感が高い
- ハイカカオチョコレート:カカオ70%以上を目安に
- 大豆製品:ソイバーやおから菓子など
食物繊維が多いものと「一緒に食べる」
食物繊維には、糖の吸収を遅らせ、食後の血糖値上昇を抑える働きがあります。
甘いものを食べるときは、次のような工夫がおすすめです。
- 先に野菜やきのこを食べる
- 甘いものと一緒に豆乳やヨーグルトを摂る
- 果物は皮ごと食べられるものを選ぶ
例えば、ケーキを食べる前にサラダを一皿食べる、クッキーと一緒に無調整豆乳を飲むといっただけでも、血糖値の上がり方は変わります。
甘いものは「食べるタイミング」が重要
甘いものを食べるタイミングによっても、血糖値の上がり方は大きく変わります。
特に避けたいのが、空腹時にいきなり甘いものを食べることです。血糖値スパイクが起こりやすくなります。
おすすめのタイミングは次の通りです。
- 食後すぐ:食事の一部として少量楽しむ
- 軽い運動の前:これから使うエネルギーとして消費されやすい
「間食」としてダラダラ食べるのではなく、時間と量を決めて食べることがポイントです。
人工甘味料は「頼りすぎない」が基本
カロリーゼロ・糖類ゼロの商品に使われている人工甘味料は、血糖値を直接上げないというメリットがあります。
その一方で、次のような点には注意が必要です。
- 強い甘さに慣れて味覚が鈍くなる可能性
- 甘いものへの欲求が逆に強くなることがある
- 長期的な影響は研究途中の部分もある
人工甘味料はあくまで補助的な選択肢と考え、日常的には素材の味や自然な甘みを活かした食生活を意識することが大切です。
糖尿病と甘いものに関するよくある質問

質問1:糖尿病の一番の原因は何ですか?
2型糖尿病の原因は一つではありません。遺伝的に糖尿病になりやすい体質を背景に、生活習慣の乱れが重なることで発症します。
特に関係が深い要因は次の通りです。
- 食べ過ぎ・間食の習慣化
- 運動不足
- 肥満(特に内臓脂肪)
- 慢性的なストレス
- 加齢
甘いものの食べ過ぎは、これらの要因のうち肥満や血糖値の乱高下を引き起こす要素として、間接的に糖尿病リスクを高めます。
質問2:糖尿病になったら甘いものは完全に禁止ですか?
完全に禁止する必要はありません。むしろ、過度な制限はストレスとなり、反動で食べ過ぎてしまう原因になることもあります。
大切なのは、次の3点を意識することです。
- 量:食べる量を決める
- 質:血糖値が上がりにくいものを選ぶ
- タイミング:空腹時を避け、食後に少量
このルールを守れば、糖尿病があっても甘いものと無理なく付き合うことができます。
質問3:人工甘味料ならいくら摂っても問題ありませんか?
人工甘味料は血糖値を直接上げないという利点がありますが、いくら摂っても安全というわけではありません。
大量・長期摂取については、次のような点が指摘されています。
- 甘味への依存が強くなる可能性
- 味覚が鈍くなる恐れ
- 腸内環境への影響が懸念される場合がある
人工甘味料は砂糖の代替として一時的に使うものと考え、頼りすぎないことが大切です。
質問4:果物は甘いですが、糖尿病には良いのですか?
果物には果糖が含まれているため、食べ過ぎれば血糖値や中性脂肪を上げる原因になります。
一方で、果物にはビタミン・ミネラル・食物繊維といった体に必要な栄養素も豊富に含まれています。
糖尿病の食事療法では、次のような食べ方が推奨されます。
- ジュースではなく生の果物を選ぶ
- 1日80kcal程度を目安にする
- お菓子の代わりとして取り入れる
適量を守れば、果物は糖尿病の方にとっても比較的安心な間食と言えます。
まとめ|糖尿病の本当の原因を知り、甘いものと賢く付き合う
「甘いものを食べると糖尿病になる」という考え方は、正確とは言えません。
2型糖尿病の本当の原因は、インスリンの働きが低下したり、分泌量が不足したりすることにあります。そして、甘いものの過剰摂取は、肥満や血糖値スパイクを通じて、この状態を進めてしまう要因の一つです。
大切なのは、甘いものを敵視することではなく、正しい知識をもとにコントロールすることです。
- 甘いものの摂り過ぎは肥満と血糖値の乱高下を招く
- 毎日の習慣化がリスクを高める
- 量・質・タイミングを意識すれば完全禁止は不要
- 低GI食品や食物繊維を上手に活用する
- 運動習慣で糖を使える体を作ることも重要
甘いものと上手に付き合いながら生活習慣を整えることは、糖尿病の予防だけでなく、すでに治療中の方にとっても血糖コントロールの助けになります。
もし血糖値や体調に不安がある場合は、自己判断せず、医療機関で相談することをおすすめします。

